Case02

ベタ基礎に沈下発生

対象建築物

用途
専用住宅(新築工事)
構造
木造(在来軸組工法) 地上2階建
延床面積
140.85㎡

事故の現象

竣工後1年5ヶ月経って、1階リビングダイニングの中央部の柱下ベタ基礎部分に沈下が発生した。

事故原因

リビングダイニング中央部の柱は、本建物の柱の中で最も負担面積大きいものであったにもかかわらず、柱の下にフーチングを設置しなかったことによって、沈下が発生した。

補償内容と支払い保険金

是正工事はフーチングを新設した。

  1. 申告損害額 : 125万円
  2. 認定損害額 : 100万円
    ※フーチング新設に関連するコンクリート工事部分の費用は、改善・改良に該当するので、これを否認した。
  3. 賠償責任額 : 100万円(設計者責任100%)
  4. 支払保険金 : 賠償責任額100万円-免責金額10万円=90万円

考慮すべきポイント

木造の場合は、重量が軽いので見過ごされやすいが、負担面積が大きく、軸力が通常の柱より過大になる場合は、フーチングを設けることや、ベタ基礎の厚さを部分的に増したりすることで、地反力や地盤沈下に対処することが必要になる。

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