Case07

積雪荷重により倉庫が倒壊

対象建築物

用途
倉庫15棟(新築工事)
構造
木造(在来軸組工法) 平屋建
延床面積
15棟計16,594.81㎡

事故の現象

竣工後3年経って多雪地域の倉庫15棟のうち、2棟が積雪荷重で倒壊し、13棟が部分的に破損した。

事故原因

構造計算は、協力事務所である構造設計事務所に外注したが、木造トラスを構成する主要部材の一部と部材同士を緊結する接合金物の強度検討が、不適切であったために事故が発生した。

補償内容と支払い保険金

2棟を建て直し、13棟は破損部を補修し、補強した。

  1. 申告損害額 :1億6,600万円
  2. 認定損害額 :1億5,000万円 ※改善・改良工事の費用を否認した。
  3. 賠償責任額 : 4,500万円(設計者責任100%のうち、元請設計者責任30%)
    ※協力構造設計事務所責任を70%とした。
  4. 支払保険金 : 賠償責任額4,500万円-免責金額10万円=4,490万円

考慮すべきポイント

木造トラスを構成する主要部材はいうまでもなく、接合部の強度確保には、接合部のゆるみ等も考慮した設計が必要である。

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