事故事例集
Case08
結露により天井仕上げ材が腐食
対象建築物
- 用途
- 食品工場(新築工事)
- 構造
- 鉄骨造 地上3階建
- 延床面積
- 3,411.91㎡
事故の現象
竣工後3ヶ月経って、1階物販店舗兼食堂の天井裏と2階冷凍室の床下の間に大量の結露が発生し、天井仕 上げ材が腐食した。
事故原因
給気を外気で賄う計画でありながら給気口の数が圧倒的に少なく、換気不足に起因する空気の淀みが発生。 また、天井裏に急速冷凍庫の冷媒管(-55~-60℃)が通っており、この配管が強力な冷却装置になってし まった。断熱工事を行ったにもかかわらず、結果的に不十分であったため、夏場の高温多湿の空気が容易に結露する状態が繰り返され、事故が発生した。
補償内容と支払い保険金
天井仕上げ材の交換、給気口の増設、配管の断熱を再施工した。
- 申告損害額 : 650万円
- 認定損害額 : 420万円
※改善・改良部分については、これを否認した。 - 賠償責任額 : 420万円(設計者責任100%)
※設備は内部設計で行った。 - 支払保険金 : 賠償責任額420万円-免責金額10万円=410万円
考慮すべきポイント
天井裏に極端に低温の冷媒配管などを敷設する場合には、結露する可能性が極めて高いので、注意が必要である。