事故事例集
Case09
床フローリングに浮きが発生
対象建築物
- 用途
- 特別養護老人ホーム(改修工事)
- 構造
- 鉄筋コンクリート造 地上2階建
- 延床面積
- 3,629.45㎡
事故の現象
改修完了後4ヶ月経って、食堂(約250㎡)の床フローリングが浮き上がってしまった。
事故原因
温水床暖房があるため、釘打ちしていない既存フローリングの上に長尺塩ビシートを貼ったことにより、事故が発生した。
補償内容と支払い保険金
既存フローリングを撤去し、床モルタルでレベル調整し、仕上げ材を貼った。
- 申告損害額 : 450万円
- 認定損害額 : 300万円
※床モルタル塗り費用は追加工事として、これを否認した。 - 賠償責任額 : 300万円(設計者責任100%)
- 支払保険金 : 賠償責任額300万円-免責金額10万円=290万円
考慮すべきポイント
- 既存フローリングの上に合板を敷き込むか、もしくは既存フローリングを全面的に撤去しセルフレべリング 材を打設した上で、長尺塩ビシートを貼るべきであった。
- 改修工事においては、既存状況を十分把握し、材料の特性を配慮して最適な工法を選定する必要である。